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問い合わせ対応をどの時点で完了とするか?

社内ヘルプデスクで問い合わせや障害の対応をし、それを記録に残す事が軌道に乗ってきたとします。そこで気になってくるのが、問い合わせをどの時点で完了とするか、です。

とある利用者から、「印刷するとエラーで止まってしまう。」というコールがあったとします。調べてみたところ、「プリンタドライバにバグがあり、高繊細モードを指定して印刷するとエラーで印刷が出来なくなる。」という現象が発生する事が確認できました。それを根本的に解決するためには「新しいバージョンのプリンタドライバを入れる。」という方法しかありません。そのユーザに事情を説明すると、「高繊細で無理なら、普通で印刷するから良いよ。」と言われて新しいバージョンのプリンタドライバが入れ替えられませんでした。さて、この対応は社内ヘルプデスクとして完了という扱いにして良いのでしょうか?

これには、ITILの考え方を適用するのが良いです。まず、結論から書けば、「完了にして良い」です。この場合、問い合わせに対する回答は終わり、利用者もそれを納得しているという事で、社内ヘルプデスクとしての対応は完了なのです。しかし、それとは別に、「バグを含んだプリンタドライバを社内で使っている。」という「問題」を別途管理する事にするのです。

つまり、「問い合わせの対応」と「問題の管理」を切り離して考え、「問題」は問い合わせとは別次元で解決していく事にするのです。この場合、「全てのパソコンのプリンタドライバを入れ替える」(勿論、プリントサーバのプリンタを共有して使用しているのであれば、プリントサーバのドライバのみ入れ替えれば解決します。)という根本的な解決法があると同時に、今回のユーザが取った「高繊細で印刷しない」という暫定的な解決方法もあるのです。

そこで、社内ヘルプデスクとしては、問題に対し、「根本的な解決方法」と「暫定的な解決方法」を整理して認識しておき、その問題の内容や解決するために必要な手間(お金)を考えて、どういう方法で解決するのかを決めれば良いのです。今回の例のようなプリンタドライバの入れ替えであれば比較的容易ですが、問題によってはそう簡単に解決できない場合もあります。そういった問題に遭遇した場合は、利用者にきちんと事情を説明して「暫定的な解決方法」を提示し、社内ヘルプデスクとしての対応は完了とするのです。勿論、「暫定的な解決方法」には「諦める」というどうしようもないものも含まれます。問題が根本的に解決できるかどうかは会社の懐事情もありますので、利用者にそこをきちんと説明するのもヘルプデスクの大切な仕事です。

こうして対応を完了にして消し込んでいけば、未完了の対応がやたらと増えて精神的な負担が高くなって必要以上に疲れてしまう、というような事を防ぐ事にもなります。

次回もよろしくお願いします。

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